「ボケ日和」わが家に認知症がくる前に知っておきたいこと

2021年6月14日

慢性的なひどい肩こりや、なかなか良くならない五十肩

こんにちは。
”アメリカの医学・オステオパシー” という手技で身体の調整をしております、ぺんぎん堂の橋本智子です。当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

認知症専門医の長谷川 嘉哉先生の著書、「ボケ日和」をご紹介します。

この本を読むまで、私は「驚くほど認知症を知らなかった」です。長谷川先生は、私のような「驚くほど認知症を知らない人」に向けて、この本を執筆されたそうです。この本を読んだら、「事前に知っていれば何とかなるもんです。」という先生の言葉に、なるほど!と納得しました。

認知症の春夏秋冬

長谷川先生は、認知症の進行段階をを季節に例えて 4 段階に区切って、それぞれの段階で患者さんにどんな症状が表れるかを書かれています。

ボケ日和 わが家に認知症がやって来た!どうする?どうなる?
  • ちょっと変な春【認知症予備軍】

  • かなり不安な夏【初期・軽度】

  • 困惑の秋【中期・中等度】

  • 決断の冬【末期・重度】

介護者が心身を守る余裕をもてないと、介護者も患者さんご本人も幸せになれない。じゃあ、どうしたら介護者が心身を守る余裕がもてるのか?

この本にはそのヒントがありました。

認知症介護にしんどさはつきものです。それでも、はじめに知っていればしなくて済む苦労というのが、認知症介護には実はたくさんあります。そうした知識を事前に得ておくということは、ボケてしまったあなたの大切な家族を、介護疲れの果てに憎まずに済むということです。最期のときに、笑顔で見送れるということです。

ボケ日和より

認知症について知っておくといいこと

長谷川先生が「ボケ日和」で紹介されている、認知症についてのちょっとした知識をかいつまんで少しだけご紹介します。

早めに対処

認知症に早めに気づくと、適切に治療やリハビリをすれば進行をゆるやかにすることができる、というのは私も聞いたことがありました。早めに気づくって、どうすれば気づけるんだろう?

恥ずかしながら、私はあまり深く考えたことがありませんでした。

怒りっぽくなる、頑固になる、などの「ちょっと変」から、クレーマーになったり、車を擦ったり、万引きしたり、まで具体的な例をあげて認知症の前触れの早期認知障害について詳しく説明されています。「ちょっと変」に気づくためにはどうすればいいか、気づいたとしても本人が病院に行くのはいやがるのでは?という心配はどう考えたらよいのか、ということまで具体的なアドバイスが書かれています。

家電の買い換えには注意!

そして、認知症の症状が出始めてしまったら、家電の買い換えには注意!なんだそうです。

家電の買い換えに注意
新しい冷蔵庫の野菜室やチルド室の位置が変わって混乱したり、洗濯機のボタンの位置が変わってしまって一人で使えなくなってしまったり。

事前に知っているか知らないかで大きく違いますね。知っていれば、できるだけ修理する、同じような見た目の物を買う、などできることがありますから。

「今日は何日?何曜日?」と聞かない

家電の買い換えに注意

そして、「今日は何日?何曜日?」と患者さんを試すのはやめましょう、と長谷川先生は言います。私は、つい聞いてしまいそうだ…と思いました。聞いてどうなるものでもないのに。

若くて健康な方でも、突然「今日は何日?何曜日?」と言われたら混乱しませんか?と、長谷川先生は問います。

たしかにそのとおりです。毎日毎日、テストのように質問をされて、ましてや簡単なはずなのに答えられなかったら、イラッとするでしょうし、いい気分なわけがありません。

じゃあ、どんなふうにコミュニケーションをとればいいんだろう?

長谷川先生は、ちゃんとその問いにも答えてくださっています。知っていれば、認知症のご家族と、もっと楽しくコミュニケーションがとれます(^^)

「お金を盗った!」、幻覚、帰宅願望

他にも、「お金を盗った!は介護の勲章であること」や、幻覚や帰宅願望への対処についても具体的にどうすればいいか書かれています。

「お金を盗った!」と言われるのは、必ず患者さんの面倒を一番看ている人なのだそうです。たくさんの認知症患者さんをみてきた長谷川先生がそう言われるのであれば、なるほど、そうなのかと納得です。心構えができていると、実際に言われたときのショックも減りますし、なんと、笑って人に話したりもできるそうです。

前もって知っていること、本当に心強いですね。

薬の使い方

また、薬の上手な使い方についても解説されています。

家電の買い換えに注意

「薬を使うと、親の人格を変えてしまう様で嫌だ」と薬の処方を嫌がるご家族もいるそうです。長谷川先生は、患者さんのこの先の人生だけでなく、これまで歩んできた人生を守るためにも、薬を使ったほうが良いタイミングがある、と言います。また、使わないほうがいいケースについても解説されています。

こんな風に親身にお薬を処方してくださる先生がいてくださるのは、本当にありがたいことだと思います。

まとめ

他にも、施設入居を決断するのは誰か、いつまで家で生活できるのか、離れていて介護に携わっていない家族はどうすべきか、最期はどうむかえるのか、などについて、知っておいて良かったと思うことがたくさん書かれています。

認知症の患者さんに対して、そしてそのご家族に対して、双方への愛情であふれた本です。

少しでも興味をもたれたら、是非手に取ってみることをおすすめします。

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