五十肩とは何?予防することはできるの?

2019年5月20日

慢性的なひどい肩こりや、なかなか良くならない五十肩

こんにちは。
”アメリカの医学・オステオパシー” という手技で身体の調整をしております、ぺんぎん堂の橋本智子です。当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

40 歳から 50 歳に多く発症する五十肩。どうして痛く、そして動かせなくなるのか?その対策について解説します。

五十肩とは?

五十肩は、50 歳代を中心として、40 ~ 60 歳代に多く発症します。 五十肩や四十肩というのは俗称で、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれています。

肩の動きが悪くなり、痛みを伴うことが特徴です。

  • 腕が上がらない
  • 背中が掻けない
  • 服を着づらい
  • 棚の上の物がとれない
  • シートベルトを引っ張る動作で痛む
  • 痛みが眠りをさまたげる

ひどくなると生活に支障をきたすようになってしまう五十肩、実はその原因は現代医学でもはっきりとはわかっていないのです。

どんな人が五十肩になるの?

加齢による組織の変化が始まる年齢、つまり、40 ~ 50 代に多いです。
女性のほうが発症する可能性が高く、また、糖尿病は五十肩になりやすく糖尿病患者さんの 10%から 20%に発症するという報告があります。
その他には、甲状腺疾患や心臓病などの患者さんもなりやすい傾向があると言われています。 また、手術をしたり、怪我をしたりして、肩を動かせない状態が続くことも五十肩の発症の可能性を高めるとも言われています。
(論文は、Current Reviews in Musculoskeletal Medicine 誌 2008 年 3 月号に掲載されています[注 1])

どうして五十肩になるの?

五十肩の原因は現代医学でもわかっていませんが、加齢によって肩周辺の組織がもろくなり始めて傷つきやすくなることが原因のひとつと言われています。

肩は上下左右と様々な方向へ自由に動きます。例えば股関節や膝は動く方向や角度は少ないですよね。それは、股関節や膝は体重を支えるために安定性が必要だからです。 一方で、肩は安定性を犠牲にして自由度を優先しています。 骨と骨のはまり具合は浅め・緩めで動く範囲を大きくして、筋肉・腱そして関節包や靱帯などの骨以外の組織で大きな動きを支えているのです。

肩周辺の組織がもろくなり始めると組織の強度が少しづつ低下しますし、また、あまり動かさずにいると柔軟性や血行が悪くなります。このような状態なので、ちょっとしたことで組織が傷ついてしまい、炎症が起きて痛みが生じます。そして、痛いから動かせず、柔軟性や血行がさらに悪くなって、肩を動かせる範囲が狭くなってしまいます。

五十肩の痛みが悪化する悪循環

五十肩の痛みが悪化する悪循環を説明した図

五十肩で炎症が起きやすい箇所

五十肩で炎症が起きやすい箇所は、棘上筋腱・肩峰下滑液包・関節包・腱鞘・上腕二頭筋長頭
Imageby OpenStax College / CC BY

五十肩で特に炎症が起きやすいと言われているのが、棘上筋腱・肩峰下滑液包・関節包・腱鞘・上腕二頭筋長頭です。

五十肩への対策は?

残念ながら、現代医学ではっきりした理由のわからない五十肩には「これで 100%予防できる!」というものはありません。直接の原因がわからなくても、発症のメカニズムがわかれば、対策をたてることはできます。

肩をよく使う方は、摩擦などの刺激で炎症が起きやすい可能性がありますし、逆にあまり使わない人は肩が固くなって五十肩を発症しやすくなります。
つまり、五十肩への有効な対策とは

  1. 適度にほぐして、肩をやわらかく保つ
  • 使いすぎや、特定の部位に負担がかかるような状況を避ける

それではまず、『適度にほぐしてやわらかく保つ』ことを考えてみましょう。

五十肩への有効な対策

五十肩への有効な対策はストレッチや軽く動かすこと。それにより、組織に栄養と潤いが届けられる。

肩周辺のストレッチや、軽い運動を続けることでこんな効果があります。

  • リンパ液を流して老廃物を洗い流し、
  • 血行をよくして、
  • 筋肉や筋膜をやわらかく保ちます

まとめ

五十肩の原因は、医学的にはっきり解明されていないため、残念ながら 100%予防できる方法は今のところありません。
とはいうものの、肩周りの組織が傷ついて炎症が起きることが直接の原因と言われているので、肩回りをやわらかく保つことは五十肩の対策として有効です。

五十肩にならないための対策、ストレッチや注意点については、次の記事でご説明します。

セルフケアをする時間がなくて、ストレッチするにも肩がかたくなりすぎてしまったり、頑固な肩こりがストレッチだけではどうにもならなくなってしまったら、外からの介入が必要かもしれません。当院では、肩だけでなく、肩が動きにくくなっている原因をさがして、骨盤や脊柱まで全身を検査・調整します。お気軽にご相談ください(^^)

[注1] Manske RC, Prohaska D. Diagnosis and management of adhesive capsulitis. Curr Rev Musculoskelet Med. ;1(3-4):180–189. doi:10.1007/s12178-008-9031-6.

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